会計事務所への転職はあり?勤務経験5年で得たノウハウと共にお伝えします!

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教養
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今の職場では将来が不安だし転職したい

会計事務所ではどのようなスキルが身に付くのか知りたい!

なんてお考えではないですか?

新型コロナウイルスの影響が深刻化する中でテレワークが推奨されていたり、飲食や接客関係の仕事は休業に追い込まれる事態にもなっています。

そんな中バックオフィス業務など手に職を持ったある程度の専門性を必要とする仕事であれば、業界を問わず働き手として必要とされていたり在宅ワークとの親和性も高くなっています。

そこで、会計事務所で5年勤務し事業会社の財務部で働く筆者の得たスキルや経験を元に転職先としての会計事務所について解説していきます!

この記事を読んでもらえると会計事務所の業務得られるスキルについて理解してもらう事が出来ますよ!

会計事務所とは?

どんな仕事?

記帳代行

記帳代行とは、レシートや領収書、簡易記帳を複式簿記で記録する事です。

業務としては、パソコンを操作して会計ソフトへの入力になります。

その際に、基本的な簿記の知識が必要になります。

記帳代行業務がおよそ会計事務所での仕事の50%ほどのウェイトを占めています。

なぜ会計事務所で記帳代行するのかというと会社の規模によっては、家族経営や経理などが無い会社もあります。

中小企業庁によると日本の総企業数は421万社。その内、中小企業は419.8万社。実に99.7%もの日本企業が中小企業なのです。

さらに、経済産業省の統計によると日本の会社組織のうち50%程が、資本金1,000万円未満の法人もしくは個人事業の零細企業という事が分かっています。

このように日本の企業には経理などのバックオフィスが整っている方が稀で多くの企業では、アウトソーシングを必要としているのです。

その際に、頼りになるのが会計事務所なのですね。

会社としても煩わしいバックオフィス業務を外注する事で、本業に専念する事が出来ます。

参考:中小企業庁

参考:経済産業省 企業に関する統計表

税務代理

ここからが税理士業務の本領です。

それもそのはずで税務代理税理士のみが行う事を許された独占業務となっており、その領分は税理士法により保証されています。

独占業務については有償無償を問いませんので、資格の勉強をしているなどで税金について詳しくても税理士以外のものが行う場合は、税理士法に抵触する恐れがあるので気をつけましょう。

主な税務代理業務がこちら

  • 個別具体的な税額の計算
  • 税務申告書類の作成
  • 申告書類提出
  • 税務調査立ち合い

・個別具体的な税額の計算

クライアント(知り合いなど含む)について所得税1)サラリーマンの場合は給料から差し引かれています。要給与明細参照などの税金を計算する事です。

実務を通してスキルとして身につける事が出来ますが、資格の勉強や情報として持っておくだけでも役に立ちます。

税金の世界では知ってる人が得をして知らない人は損をするように出来ています。

そして情報は特権階級の人のみが知り得るようなものでは無く、政府は全国民に向けて開示しています。

お時間のある際に国税庁HPを見てみるのも良い勉強になりますよ

・税務申告書類の作成

具体的には、先にあった記帳代行業務で会社組織の営業成績が数値化され、その会計期間2)日本の多くの企業はその年の4月1日から翌年3月31日までの1年間です。の損益が確定します。

その確定された損益を元に税金を計算する過程を記すものが申告書になります。

日本の、また世界の多くでは、申告納税制度と言い税金の申告は自己申告で行うのが原則になっています。

しかし、税金の計算や申告について知っている人は会計業界や事業を行う極限られた人だけです。

個人に課せられる所得税最大で45%にもなります。

つまり、もし個人事業で1億円の利益3)正確には課税所得や競馬で1億円勝った4)1度で1億円は考えられませんが過去に競馬の払戻金を申告しなかったとして国税に強制捜査され刑事事件に発展した事例もありますとしても4,500万円を税金で持って行かれて手元には5,500万円しか残らないという事です。

しかし、これらはあくまで個人で稼いだ場合です。

同じ事業で1億円の利益を上げたとしても会社組織つまり法人で行った場合の最高税率は23.20%です。

同じ1億円の利益でも個人で行うよりも法人の方が、2,300万円もの節税になるのです。

国税庁 所得税の税率

国税庁 法人税の税率


・申告書類の提出

税務署に提出する書類は確定申告書以外にもたくさんあります。

例えば会社を設立した際に税務署へ提出する書類を見てみましょう

  1. 法人設立届出書
  2. 法人税の青色申告の承認申請書

  3. 給与支払事務所等の開設届出書

  4. 棚卸資産の評価方法の届出書

  5. 減価償却資産の償却方法の届出書

税務署だけでも実に5種類もの提出書類があるんです

さらに地方自治体5)都道府県および市町村や労働基準監督署6)ハローワーク、年金事務所などにも提出が義務付けられた書類がありますので全て合わせると20以上になります。

これだけの書類を目の前にしただけでもめまいを起こしそうですよね

それに官公庁への提出書類なので、1ヵ所でも不備があると受理してもらえず再提出が必要などタイムロスが起こりがちです。

国税庁HPに書き方などの説明があるとはいえ青色申告7)複式簿記による帳簿と関係書類の保存が義務付けられますや減価償却8)定額法・定率法などには適用されるための要件申告の方法を選択させるものもあるので、専門的な知識のない方などは提出のしようもありません。

そこで、頼りになるのが会計事務所です。

こういった書類の作成や提出など重要ですが本業にとっては緊急でない煩雑な業務も会計事務所に任せる事で、あなた専任の担当者が可能な限り納税者有利になるように執り行ってくれます。

面倒事は会計事務所に任せてしまえば、そこにかかる時間を買えるという考え方も出来ますね

国税庁 新設法人の届出書類

・税務調査への立ち合い

税務署からの調査となると事業を営む方にとっては可能であれば避けたいと思う事でしょう。

しかし、国税としては、全ての納税者の方の課税の公平性を保つために定期的な調査を行う必要があります。

そして、税務調査についても国費(日本国民が納めた税金)を投じて行っているので、調査に入ったのはいいが追加徴収出来なかったという空振りが許されるものではありません。

そのため、税務調査に入る前に担当官は何か月も前から事前に情報収集をして、どうもその申告について、正確性が怪しいと判断した事業者を優先的に調査対象とするのです。

つまり、税務調査に入られた時点で怪しまれてると思った方が良いでしょう。

調査官は入ったからには、追加徴収を取る事が仕事なので根掘り葉掘りとあらゆる税目について悪く言うと粗探しをします。

税金のプロを相手に経営者本人が対応するのは至難の業です。

そこで頼りになるのが税理士なのですね

調査官についても税務署での研修や場数を踏むことで税金について素人以上の知識や経験を持っていますが、税理士ほど網羅的に税務への理解がある人は稀です。

税務調査に立ち会った税理士は納税者の利益を守るため戦ってくれるはずです。

そのような修羅場にならずとも、経営者にとって税理士が調査に立ち会ってくれる事は心強いものです。

余談ですが、一口に税務調査といっても大きく分けると2種類あります。

それが、所轄税務署による巡回調査か国税当局による強制捜査です。

・所轄税務署による巡回監査

こちらは任意で行われる一般的な調査です。

平成30年度には9万9千件の調査が行われています。

調査までの流れは、税務署から事前のアポ取りから始まり調査対象会社などでの実地調査が長くても3日程度行われます。

調査担当官は所轄税務署職員です。

・国税当局による強制捜査

通称マルサと言われる国税局査察部による強制捜査です。

逃走や証拠隠滅を防止するためアポなしで当日踏み込み捜査が行われます。

税務署の調査官とは違い査察官による捜査は裁判所から捜査令状を受けて行われるので捜索や差押えをする権限があります。

査察官は全国に1,300人ほどしかおらず、年間の査察数は2018年は40件でした。

注目すべきは査察に入られた企業の脱税額です。

2018年は22.4億円。1件あたり5,600万円にもなります。

2018年には1月に青汁王子がマルサの強制捜査に入られた事も記憶に新しいですね。

マルサによる強制捜査を受けた青汁王子の顛末については、国税局の査察により脱税の事実が確認され検察に告発される事となり、逮捕・起訴されています。

裁判所による判決は2019年の9月に出ており、脱税額は1.8億円でした。マルサによる強制捜査から判決に至るまで実に1年8か月にも及びます。

筆者自身も査察部の捜査を体験した事があります。

と言っても、筆者が何か悪い事をした訳ではありませんよ

顧客だったある企業に対する捜査だったのですが、査察部の捜査は関係各所へ同時刻に一斉に踏み込みが入りました。

当時勤めていた会計事務所も申告書等の資料を保存している関係で捜査の対象になってしまったのでした。

筆者自身は普段と変わらず内勤の業務を行っていたので、現場に居合わせる事になりましたが、仕事は引き続き進める事も出来て、メールを送る時に内容を査察官に確認されるくらいのものでした。

国税の捜査件数は年に40件程ですから、人生で2度はない経験になったと思います。

国税庁 平成30事務年度 法人税等の調査事績の概要

国税庁 平成30年度 査察の概要

税務相談

税務相談も税理士のみが行える独占業務です。

内容としては節税や相続などの税額計算や節税効果の算出などを初めとする税金に関わる相談です。

この点については税務に詳しい人であれば答える事自体は可能ではあります。

筆者自身もファイナンシャルプランナーであり税務について実務経験もあるので対応は可能です。

しかし、税理士とただの税務に詳しい人の決定的な違いは個別の相談が出来るか否かという事です。

つまり税理士は、クライアントについて個別に相談に乗ることが出来ますが、資格を持たない税務に詳しい人の場合は税金の仕組みなど一般論を語る事は出来ますが、個別の相談に応じる事は有償無償を問わず税理士の独占業務を侵害する行為になりますので注意しましょう。

その他

記帳代行、税務代理・相談が主な業務となりますが、これらに付随して多種多様な相談に応じる事もあります。

主なものがこちら

  • 給与計算
  • 銀行融資の補助
  • コンサルティング
  • 人生相談

税理士の本分は税金関係の問題解決ですが、クライアントにとってはそのような線引きは関係ありません。

給与計算や融資手続きなど事業運営の根幹に関わる事をお願いされるのもよくある話です。

さらには相続や事業承継に関する税務相談においては、たびたび人生相談となる事もあります。

References   [ + ]

1.サラリーマンの場合は給料から差し引かれています。要給与明細参照
2.日本の多くの企業はその年の4月1日から翌年3月31日までの1年間です。
3.正確には課税所得
4.1度で1億円は考えられませんが過去に競馬の払戻金を申告しなかったとして国税に強制捜査され刑事事件に発展した事例もあります
5.都道府県および市町村
6.ハローワーク
7.複式簿記による帳簿と関係書類の保存が義務付けられます
8.定額法・定率法

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