【簿記の基本】損益計算書の読み方や科目の意味とは?売上よりも純利益にこだわる

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損益計算書は、どう読んだら良いんだろう?

損益計算書の科目の意味が知りたい!

なんてお考えではないですか?

損益計算書は売上が記載されているため経営実績を評価する際に話題になります。

また、日本企業の多くは3月決算のため5月中頃には確報が上場企業のホームページで公開されるなど経済ニュースを賑わせます。

ただし、簿記特有の用語や計算方法によって作表されているため事前知識が無い場合は、文字と数字の羅列に過ぎません。

この記事を読んでもらえると損益計算書の読み方や科目の意味について理解してもらう事が出来ますよ!

損益計算書とは

複式簿記により経済活動を記録する事により作成されます。

損益計算書は、ある一定期間の収支いやゆるフローを表しています。

例えば、3月決算の会社であれば、2019年4月1日から2020年3月31日の1年間です。これを会計期間と言います。

会社の営業成績として注目される売上や売上総利益(粗利)が記載されるため業績判断で注目される場合が多いです。

収益の部合計と費用部と利益をの部を合わせた合計は等しくなります。

簿記検定においては、作表するスキルが問われます。また知識を資格取得の勉強だけに留めず実務でも活かせるように作成過程や意味合いも理解するようにしましょう。

そうする事で知識ではなく技能として身に付き応用が利かせられるようになるため実務のあらゆる場面にも対応出来るようになります。

また、ビジネスパーソンにおいては、売上と費用の関係を理解しておく事で、収支が把握出来るようになり、より効率の良い営業活動を行う事で売上の最大化と経費の最小化を図る事が可能になります。

企業を投資対象と考えた場合には、売上や粗利よりも純利益に焦点を当てる事で企業価値の判断が出来るようになります。

株式を取引市場に公開している上場企業については、企業のホームページで投資家情報として企業実績を公開していますので、自身の興味がある業界や有名企業について見てみる事も勉強になります。

ここから、日本が世界に誇るゲーム制作会社CAPCOMの経営実績がご覧になれますよ。



収益とは

年間に稼ぎ出した収入です。

主な収益の勘定科目

  • 売上
  • 雑収入
  • 固定資産売却益

売上は文字通り営業活動で稼ぎ出した収入です。しかし、一口に売上と言っても企業の業態によっては、様々な収入が予想されます。

例えば、ゲーム制作会社では、ゲームソフトの販売収入や関連するキャラコンテンツにまつわるグッズや出版物の収入などが売上に含まれています。

雑収入では、本業の副次的な収入が計上されています。例えばアーケードゲーム等を扱っている場合は、ゲーム機を製造する際の鉄くずをヤード業者等に引き渡した場合に雑収入が得られると考えられます。

固定資産売却益は、貸借対照表の固定資産を売却した際に、会計上の価値よりも売却額が上回った際に計上されます。

費用とは

売上を稼ぐために要した支出です。

主な費用の勘定科目

  • 売上原価(仕入)
  • 給料など(人件費)
  • 広告宣伝費
  • 減価償却費

費用は、売上原価販売費および一般管理費に分けられます。

売上原価は、営業を行う上で必ず必要な商品の製造にかかる支出の事です。

例えば、製造業であれば製品開発に関わる材料費や工場などで製造工程に関わる人件費、飲食店であれば食材の仕入などです。

売上原価に含まれない経費は、販売費および一般管理費に分類されます。

給料は、人件費の一部で製造に関わらない管理部門に関わる人件費です。

人件費には、法定福利費1)社会保険料の会社負担分福利厚生費2)住宅手当や交通費、従業員の冠婚葬祭や慰労のための手当など賞与引当金繰入額3)賞与の支払のために積立てた金額退職給付費用4)退職金の支払いのために積立てた金額についても含まれます。

また、飲食店の場合はFL比率5)(材料費+人件費)÷売上で計算されます。一般に60%以内が望ましいとされています。という指標を用いる事で、利益率の高い効率の良い経営が出来ているかどうかを判断する事が出来ます。

広告宣伝費については、大企業では中小企業の年商に匹敵するか、それ以上の金額が使われています。業種や経営方針によって様々ですが、上位50社の平均は4.1%です。

製薬・化粧品・日用品業界が比較的高く、殊ゲーム業界に限ってみると平均を大きく上回り売上の10%程を宣伝費用に使っている事が分かります。

参考:東洋経済オンライン

減価償却費とは、固定資産の価値の減少を売上に対応させるために、取得価格を資産毎に定められた耐用年数で除して各年度に費用として計上されたものです。

そのため、キャッシュアウトと費用計上時期にズレが生じるため、損益計算書の売上や利益を見ただけでは、会社の資金繰りを把握する事は出来ません

利益とは

売上から費用を差引いて残ったものです。

主な利益の勘定科目

  • 売上総利益(粗利益)
  • 営業利益
  • 経常利益
  • 税引前当期純利益
  • 当期純利益

売上総利益とは、売上から売上原価を差引いたものです。業態による利益構造に依存するため業種によって様々ですが、経済産業省の調査によると売上総利益の売上に対する比率6)売上高総利益率は、中小製造業で24.9%(大企業21.0%)、中小卸売業15.8%(大企業9.5%)、中小小売業29.1%(大企業26.4%)となっています。

例えると、製造業で100千円の売上を稼いだ際の売上総利益は、中小企業で24.9千円、大企業で21千円という事です。

どの業種においても大企業よりも中小企業の方が利益率が高くなっており、大企業の方が利益が薄くとも販路が全国区ひいては世界など中小企業の比ではなく、薄利多売でも十分な利益が確保出来るためです。つまり、中小企業が大企業が行うような利幅の狭い過当競争をした場合は到底勝算は無いという事が読み取れます。

中小企業こそ、独自性を持った付加価値の高いサービスを提供する事で地方など局地的には、大企業を上回るシェアを獲得する事で高い利潤が得られると言う事ですね。

まさに、ランチェスター戦略こそが中小企業の勝ち筋という事が如実に表れていると言えますね。

営業利益とは、売上総利益から販売費および一般管理費を差し引いたものです。

販売費および一般管理費には、経済活動を行う上での主だった経費となる人件費や広告費が含まれていますので、それらを売上総利益から差し引いて残る営業利益が本業の稼ぐ力を表しているという事です。

営業利益についても業態によって利益構造が異なるため業種によって様々ですが、経済産業省の調査によると売上高に対する営業利益の比率は、中小製造業4%(同大企業)、中小卸売業1.5%(大企業0.9%)、中小小売業3.5%(大企業1.0%)、中小飲食業11.4%(大企業3.6%)となっています。

例えるなら、飲食業で100千円の売上に対して中小企業では11.4千円、大企業で3.6千円の営業利益が見込まれるという事です。

営業利益まで見た場合においても大企業は広く薄く中小企業は狭く深くという傾向が見て取れますね。

経常利益とは、営業利益から本業の副次的な収益と費用を加味したものです。

副次的な収益には、預金利息や雑収入また会社が運用する株式等証券の含み益が含まれます。

副次的な費用には、借入金の利息や雑損失また会社で運用する証券の含み損が含まれます。

本業では無いものの事業を行う上で経常的に発生する収益と費用であるため事業の収益性を判断するための重要な指標のひとつです。

経済産業省の調査によると全産業平均の売上高経常利益率は、2018年実績で5.3%でした。

税引前当期純利益とは、経常利益から突発的な収益や費用を加味したものです。

突発的な収益・費用とは、固定資産の売却損益など、その会計期間に行った特殊事情によって発生したものの事です。

税引前当期純利益に、税務的な調整をする事で課税所得を確定させて法人税等を算出します。

当期純利益とは、税引前当期純利益から法人税等を差し引いたものです。

損益計算書に記載される当期純利益と貸借対照表に記載される繰越利益剰余金の当期積立額は一致します。

財務諸表への造詣の深い方は、お分かりと思いますが当期純利益が配当金の原資となっているため過去の推移や市場感などを考慮する事で真の企業価値を見極める事が出来ます。

まとめ

  • 損益計算書は一定期間の営業実績を表しています。
  • 売上には、本業の収入が含まれている
  • 本業以外の副次的収入は雑収入に含まれる
  • 費用は、売上原価と販売費および一般管理費に区分される
  • 利益は業態の利益構造によって、おおよそ決まっている
  • 当期純利益が企業価値を見極める指標

最後までお読み頂きありがとうございます。

当記事が読者方のお役に立てたら幸いです。

References   [ + ]

1.社会保険料の会社負担分
2.住宅手当や交通費、従業員の冠婚葬祭や慰労のための手当など
3.賞与の支払のために積立てた金額
4.退職金の支払いのために積立てた金額
5.(材料費+人件費)÷売上で計算されます。一般に60%以内が望ましいとされています。
6.売上高総利益率

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