簿記検定の種類による違いとは?日商・全経・全商の違いを分かりやすく解説!

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日商?全経?全商?簿記検定は種類が多くて分かりづらい・・・

簿記検定の種類別に難易度や勉強時間を知りたい!

なんてお考えではありませんか?

簿記検定と言っても日商・全経・全商と種類がいろいろあって分かりづらいですよね

簿記検定の種類による違いは何なのか?また資格取得する事で何が出来るのか気になりますよね?

この記事を読んでもらうと簿記検定による種類や難易度の違い資格取得までの勉強時間資格が実社会でどのように活かせるか理解してもらう事が出来ますよ!

簿記とは

営利・非営利や個人・法人などの事業規模業態を問わず、日々の経済活動を記録、計算、整理して財務諸表1)経営者等や株主への報告書にまとめ経営成績財政状態を明らかにするのに必要となる技能です。

実務としては経理事務では必須スキルになりますが、簿記の知識を持つ事で、財務諸表を読む力やコスト把握が可能になるため経営管理能力や分析力が身につきますので、あらゆるビジネスパーソンにとって必携の技能であると見る事ができます。

また、上位の資格を勉強・取得する事で、より高度で専門的な税理士や公認会計士として活躍できる機会が得られます。

現在、多くの企業では簿記資格の取得を推奨していたり、大学入試の際にも資格保持者は優遇されるなど社会的な信用の高い資格になっています。

その中で最も知名度が高い日商簿記検定は年間に約60万人が受験する人気の資格となっています。

また、リクルートエージェントによると企業が求職者に求める資格の1位に日商簿記検定2級を上げるほど社会的需要が高い資格になります。

ちなみに2位は1級建築士、3位は宅地建物取引士となっています。

1級建築士は、建設業許可を取るために必要な資格であったり、大手不動産会社やハウスメーカーなどの求人が多い資格です。

宅地建物取引士は、不動産会社では営業所人数5人に1人の割合で設置が義務付けられているので、そもそも資格保持者がいないと営業出来ない程に重要な資格です。

1級建築士や宅地建物取引士にしても不動産業界や資格がなければ営業許可が取れないなど業界的な必要性の高い資格となていますが、日商簿記検定はそれらを抑えて1位となっています。

先にも触れましたが簿記の知識は、業態や事業の大小を問わず、ありとあらゆる業界で必要とされていると言う表れですね。

参考:日本商工会議所 日商簿記検定

参考:転職における資格の有効性

簿記検定の種類

全商簿記検定

主催者

全国商業高等学校協会

高等学校における商業教育の振興を目的とする団体です。

全商簿記検定は様々な種類がある簿記検定の中で最も初歩的な試験内容になります。

主な受験者

商業高校を中心として簿記を学ぶ高校生

各級の特徴

1級

商業簿記と会計学からなる会計原価計算について問われます。

1級のみ科目合格制になっており2科目ある内いずれかが70点以上の得点であれば科目合格が認められ次回以降4回までの試験では合格した科目の受験は免除されます。

例えば、会計においては70点の得点で合格したが原価計算60点だったため不合格になった場合は次回以降4回までの試験では会計の受験は免除されます。

会計では商業簿記による株式会社の会計処理に加え平易ではありますが会計法規等の会計処理を判断する際の根拠となる会計学についても出題されます。

原価計算では、主に製造業で用いられる製品の製造に係る計算手続きについて出題されます。

2級

商品売買を行う個人事業を想定した会計処理を中心に株式会社の基礎的な会計処理について出題されます。

3級

商品売買を行う個人事業を想定した基礎的な会計処理について出題されます。

難易度

合格率一覧
合格率
全商簿記1級(会計)38.1%
全商簿記1級(原価計算)46.4%
全商簿記2級48.2%
全商簿記3級68.0%

2019年度の第89回試験結果です。

商業高校で学ぶ簿記がマスター出来ていれば1級まで合格する事は可能です。

全経簿記検定

主催者

全国経理教育協会

簿記や経理などの他に税務の資格試験もあります。

全経簿記検定の上級合格者税理士試験の受験資格を得ます。

主な受験者

経理事務への就職を希望する専門学生など

各級の特徴

上級

より高度な、商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算の4科目から出題されます。

商業簿記では、連結財務諸表デリバティブ取引や資本取引などの高度な処理、企業の財務状態を明らかにするキャッシュフロー計算書の作成やより高度な財務分析の技能を問われます。

工業簿記では、企業が設備投資する際の意思決定に関わる計算や戦略的な経営を可能とする知識を必要とします。

上場企業での会計処理や会計学などの会計判断に必要な規則的根拠や原価管理などの高度な技能を修得している者の証になります。

将来的に上場企業などでの経理担当者や税理士、公認会計士という会計専門職を目指す方の登竜門になっています。

1級のような科目合格制はなく試験は2月と7月の年2回のみになります。

さらに上級だけは落とす試験となっており、4科目の内1科目でも40得点以下の場合は足切りとなり不合格になります。

合格者には、税理士試験への受験資格が与えられます。

1級

商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算の4科目から出題されます。

商業簿記では、銀行勘定調整表ファイナンスリース取引、基礎的な連結財務諸表の作成技能などが問われます。

工業簿記では、製造原価報告書や部門費など中規模程度の製造業で必要な知識が必要になります。

大規模法人や中小規模製造業などの経理・財務担当者、製造管理者に必要な技能を修得している証しになります。

科目合格制が採用されており、商業簿記および会計学または工業簿記および原価計算の2科目の内どちらか1科目を合格した際は、1年以内の再試験で残る1科目を合格した場合は、全経1級合格証書が授与されます。

2級

商業簿記と工業簿記の2科目で構成されています。

商業簿記では基礎的な取引仕訳に加えて引当金や配当金処理、本支店会計や外貨の換算など中規模法人を想定した内容になっています。

2級から初めて登場する工業簿記では、基礎的な考え方や原価計算の基本的な知識を問われます。

中規模法人での経理・財務担当者や経営者として理解しておくべき会計の基礎学習が出来ます。

3級

実社会で活用出来る商業簿記について問われます。

基本的な会計処理に加えて有価証券や手形などの決済処理、貸倒れ処理などが学べますので実務でも十分通用する試験内容になっています。

税金や決算処理までの処理技能を修得出来ますので、損益計算書や貸借対照表という財務諸表が作成出来るようになります。小規模法人での経理担当者はこなす事が可能です。

基礎

基礎的な取引仕訳や記帳さらには試算表の作成を抑えておく必要があります。

これからより上位の簿記資格へ挑戦する前の自身の習熟度を確認するためにも最適な試験になっています。

難易度

合格率一覧
合格率
上級15.2%
1級(商業簿記・会計学)31.0%
1級(工業簿記・原価計算)63.1%
2級49.5%
3級65.8%
基礎63.3%

2020年2月試験結果です。

全経簿記検定上級試験に合格する事で会計専門職であり独立開業も可能な税理士試験への受験資格が得られます。

他にも税理士試験の受験資格としては、4年制大学卒業や日商簿記検定1級を合格する事でも与えられます。

簿記資格である全経簿記検定上級と日商簿記検定1級の合格率を比べた場合は、日商簿記検定1級は10%程である事を考えると全経上級の15%は、税理士受験資格が欲しい方にとっては魅力的な数値と言えます。

日商簿記検定

主催者

日本商工会議所

全国各地の地域経済の発展に寄与すると共に各商工会議所の青年部では地元経営者同士の連帯を強めるコミュニティとしての機能も果たしています。

現在、全国に515ヵ所の商工会議所会員数は125万人を擁します。

日本商工会議所日本経済団体連合会(経団連)経済同友会と並ぶ経済三団体の一つに数えられています。

日本において最も権威ある簿記検定試験となっており全商、全経など様々な種類の簿記検定試験と比較しても知名度が最も高く社会的な信用のある簿記資格となっています。

また、日商簿記検定1級は最難関の簿記検定であり合格者には税理士試験の受験資格が与えられます。

主な受験者

20~30代の受験者が半数程です。

大学生や社会人でスキルアップを目指す方や会計専門職の税理士・公認会計士を目指す方の登竜門になっています。

各級の特徴

1級

商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算の4科目から出題されます。

商業簿記および会計学では、連結財務諸表やデリバティブ取引など高度な会計処理や企業の財務状態を明らかにするキャッシュフロー計算書の作成、ファイナンスリースの貸し手側の処理また、売価還元原価法による期末棚卸商品の評価や税効果会計など税理士試験で出題される範囲も含まれています。

工業簿記および原価計算では、水道光熱費や減価償却費などの間接費の予定配賦や労務費の計算、予算実績差異分析など実務に則した経営管理に必要不可欠な知識が必要になります。

合格するためには税理士試験の会計学で問われるような高度な会計処理能力が必要になるため全商や全経など数ある簿記検定試験の中で最難関と言えます。

試験は6月と11月の年2回

全経上級と同様に落とす試験となっており、4科目の内1科目でも40得点以下の場合は不合格になります。

しかし、合格する事で全経上級同様に税理士試験の受験資格を得る事が出来ます。

さらに簿記検定試験の最難関という事もあり、会計業界では日商簿記1級を所持しているという事で理解度や習熟度が証明されますので、一種の尊敬さえされます。

2級

商業簿記と工業簿記(簡易的な原価計算含む)の2科目から出題されます。

商業簿記では3級までの基本的な取引仕訳に加えて銀行勘定調整表本支店会計、連結会計さらに棚卸商品の評価や簡易な税効果会計など決算処理についても問われます。

2級から初めて登場する工業簿記については、基本をしっかり抑えておけば合格は狙える難易度ではあります。

と言うのも過去問を見ていただくと分かると思いますが、そこまで応用的な問題が出る事があまりないからです。

さらに、原価計算で学べる予算管理や損益分岐点などの考え方は実務でも重要な指標になりますので、資格に受かるための勉強も必要ですが、実務でもしっかり使えますので抑えておきましょう。

3級

商業高校であれば2年生くらいまで学ぶ範囲が抑えてあれば合格を狙える難易度です。

日々の取引仕訳から試算表の作成や損益計算書・貸借対照表といった財務諸表の作成など一連の簿記の手順が問われますので、自身の習熟度を試すために1度受験してみるのもいいかもしれませんね

簿記初級および原価計算初級

2017年4月より簿記初級、2018年4月からは原価計算初級として新設された検定試験です。

教育機関から生徒の簿記への理解度の進捗に応じた指導と継続的な学習を実現したいという要望から作られた資格試験となっています。

試験方法もネット試験という新たな方法が取り入れられています。

内容についても簿記初学者が基礎完結できる事で合格が可能な難易度になっています。

自身の習熟度の確認やさらなる上位試験を目指すためのステップアップ試験慣れにもなりますね、

さらに、自身で事業を営まれている方の場合は収支や財務状態の把握も可能にします。

何はともあれ、簿記は基本さえしっかり抑えておけば後は問題練習をどれだけしたかという習熟度が合否を分けますので、初級試験で基礎固めを行うことをおすすめします。

難易度

合格率一覧
合格率
1級9.8%
2級27.1%
3級43.1%
簿記初級61.3%
原価計算初級93.1%

2019年11月試験結果です。

転職で企業が求める資格1位の日商簿記2級ですが、人気と権威を併せ持つため流石の合格率となっています。

合格率だけで見た場合は、全経1級にも相当する難易度と解する事が出来ますね。

簿記検定では、その難易度によって上から最難関は日商簿記1級、次いで全経上級、日商簿記2級、全経1級という格付けになっています。

References   [ + ]

1.経営者等や株主への報告書

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