円高・株安はどのように投資に影響するのか?金融商品も併せて解説します!

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金融リテラシー
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世界同時株安は長引きそうだね…

コロナショックは投資にどんな影響を与えているか知りたい!

なんてお考えではありませんか?

コロナショック世界同時株安で終わりの見えない不景気が訪れています。

こんな時に投資市場はどう動くのか、また投資家達はどのような判断をするのか気になりますよね?

この記事を読んでもらえると円高・株安がどのように投資に影響するのか理解してもらう事が出来ますよ!

為替・株式・債券市場の相互作用

円高と株安の関係とは?

結論としては、その当時の相場を取り巻く環境に影響されます。

しかし、ここ数年では、株安の際には、円高になる傾向が続いています。

2020年現在進行中の株安についても円高の傾向が見られていますよね

出所:SMBC日興証券

円高株安になる際の要因をまとめました。

  • 円高になると製造輸出業はコストが高くなり業績の悪化が懸念され株が売られるため
  • 円高になると相対的にアメリカドルなど外貨に対して強くなるので外国投資家から見た場合は、円建てでの投資が自国通貨建てよりも有利になるため

具体的に日本の輸出業の中核をなしている自動車産業を例に見て行きましょう。

例えば、1ドル=100円から1ドル=80円になったと想定すると

それまで、1ドルかかっていたコストが1.25ドルかかるようになるのです。

このように業務フローや技術は変化していないにも関わらず為替が円高に動くだけでコストが跳ね上がってしまい価格競争力が弱まってしまうです。

トヨタを例にすると為替相場が1円円高に動くだけで400億円の営業利益が圧縮されると言われています。

参考:日経ビジネス

なので、為替相場が円高に動いた場合は、日本のものづくり産業の多くは輸出企業ですので、業績の悪化が見込まれるため、その株式は損切・利益確定売りされます。

しかし、なにも円高で日本企業の全てに悪い影響がある訳ではありません。

下記は日本の輸出入の年間推移をグラフにしています。

近年では、輸出と輸入は拮抗していますので、円高で喜ぶ企業が半分、苦しむ企業が半分と見る事も出来ます。

主な輸入品目は石油や天然ガスなどの資源類で金額にして19.3兆円、全体の23.3%を占めます。これらは電気産業にまつわるものです。

他には衣類や食料など消費者生活に直接関わるものも輸入に依存しています。

輸入額は年間にすると衣類で年間3.3兆円食料品で年間7.2兆円にもなります。

円高になる事で輸入コストが抑えられ品質はそのままで安く買えるようになるため一般的な消費生活を考えると円高である事が望まれます。

しかし、現在の政府および日銀の政策は金融緩和として日本円を大量に発行する事で円安に誘導しています。

さらに消費増税が行われましたが輸出企業にとっては実質的な補助金となっています。

というのも、消費税は仕組み上、輸出企業では還付されるケースが多いためです。

参考:全国商工団体連合会 トヨタなど輸出13社に消費税1兆円を還付

果たして大事なのは1.2億人の国民生活なのか特定企業の利益なのか。

出所:財務省貿易統計


株式と債券の相関関係

株式市場と債券市場について見て行きましょう。

国債・社債

株式と債券について一般的には逆相関1)例えば株式価格が上がると債券価格は下がる事を言います。の関係があると言われています。

それは、債券の利益の源泉は金利のため金利が上がる事で多くの運用益を上げる事が出来ますが、株式市場においては金利の上昇はマイナスに働らきます。

と言うのも、金利が上昇する事で、銀行などの融資金利も上がる事になり、株式発行媒体の企業としては、資金調達コストが上昇してしまい設備投資など経済活動が鈍化されると予想され株式は売られる傾向にあるためです。

下記の各資産との相関係数一覧表では日本国債や先進国国債が好例となっています。

米国ハイイールド債

一方で同じ債券であっても米国ハイイールド債などの投機性が高くハイリスクハイリターンを狙うような債券については、株式と正の相関があります。

これはハイイールド債の特性に由来する動きであると考えられます。

ハイイールド債に分類されるものは、格付けがBB以下の投資非適格に分類される債券(いわゆるジャンク債)で主に創業間もない企業などです。

また一般的な国債や社債と比べて償還期限が短く10年未満で5年程度になっています。

その為、他の債券よりも、いつでも取引可能な株式と同様な動きが出来るためです。

一般的に相関係数と相関の強さはこのように捉えられます。

相関係数相関の強さ
0.0~±0.2ほとんど相関がない
±0.2~±0.4弱い相関がある
±0.4~±0.7相関がある
±0.7~±0.9強い相関がある
±0.9~±1.0ほぼ完全な相関がある

出所:J.P.Morgan Asset Management 「Guide to the Markets Japan | 2Q 2019 | As of March31, 2019」

これまでは、国債や社債など伝統的な債券市場について見てきました。

続いて、投資信託との相関関係について見て行きましょう。

J-REIT

J-REITとは、国内不動産投資信託と言い投資された資金を国内の不動産投資法人が運用し運用益を配当金として受取る投資信託です。

iDeCoは株式投資信託ですので、その不動産へ投資するタイプのものと言う事です。

なのでiDeCo同様に少額からの投資を可能にしているんですね。

下記の資産クラス別リターン一覧を見ていただくと国内株式」と「国内REIT」は逆の相関関係にある事がお分りいただけると思います。

ETF

ETFとは、上場投資信託と言い日経平均などの特定の指標と連動した運用成果になるように設計された投資信託です。

そのため市場の上がり下がりで成果が容易に把握する事が出来ます。

また、取扱う金融商品数も国内外の株式や債券さらには金や原油などのコモディティ商品など多種多様になっており全世界のありとあらゆる金融商品への投資が容易になっています。

投資先は上場されている投資信託のみですので、ジャンク的な要素も排除されているため安心です。

このように為替市場・株式市場・債券市場にはそれぞれ相関関係があり組み合わせて投資を行う事で資産が互いにリスクヘッジし合うポートフォリオが作れます。

出所:モーニングスター


その時ウォーレン・バフェットは動いた

Warren Buffett KU Visit写真:Wikipediaより

2020年4月現在進行形で続く世界同時株安について著名な投資家達がどのように捉えているのか見て行きましょう。

ブルームバーグによると、世界の一部の富裕層は投資先企業の株を1,100億円程買い増しています。

アクティビスト(物言う株主)として知られるビル・アックマン氏は自身のTwitterで一生に一度のバーゲンセールになるかもしれないと言及しています。

それではウォーレン・バフェット氏に焦点を当てて時系列でその動きを見てみましょう。

・2019年12月

決算に際し運営会社のバークサー・ハサウェイの手元資金が14.2兆円に達したと報道があり、その投資先について注目が集まっていました。

・2020年3月2日

バークサーハサウェイがデルタ航空株を約49億円買い増しを行いました。

・2020年3月2〜9日

新型コロナウイルスが世界的な感染拡大を見せ始めNYダウは2日から9日にかけて10%以上の値下げになり9日には2,000ドル以上の下げ幅となりサーキットブレーカー(取引停止措置)が発動する事態となり世界的な同時株安の引き金となりました。

・2020年3月10日

ウォーレン・バフェット氏はYahoo Financeのインタビューに対し自身の保有する航空株を売却しないと明言しています。

・2020年3月11日

世界保健機関(WHO)により新型コロナウイルスはパンデミック(世界的流行)の状態にあると宣言がなされました。

・2020年3月13日

トランプ大統領が非常事態宣言をしました。

アメリカ政府主導での様々な感染防止策および支援策が講じられています。

日本では執筆当時2020年4月5日現在、未だに非常事態宣言は出されていません。

日々感染が拡大するながで非常事態宣言がないために法的な根拠なく、様々な発表がただの政府からのお願いになってしまっているのは悲しい事です。

非常事態宣言に伴いヨーロッパからのアメリカへの入国禁止命令が出されました。

これにより航空業界では、定期便の60%に相当するフライトが欠航しました。

もっとも影響を受けたのはデルタ航空1256便、32万9173席に影響しました。

出所:トラベルボイス

・2020年4月3日

バークサーハサウェイが保有するデルタ航空株およびサウスウェスト航空株を合わせて335億円売却したと報道されました。

ウォーレン・バフェット氏の投資スタンスとしては、市場が冷え込んだ時期に大量に買い増し長期保有する事で利益を上げるものです。

今回のデルタ株については、買い増しからわずか1ヶ月程で損切りを行う異例の事態となっています。

それほどコロナショックの影響は計り知れず投資の神様と謳われるウォーレン・バフェットさえも惑わせているのです。

しかし、自身の一時の考え方に固執せず、情勢を見据えた合理的な判断を下せる思考の柔軟性と経済への洞察力に大物投資家としての妙味を感じます。

 

まとめ

  • 近年は株安の際は円高になる傾向にある
  • 株安は債券など金融商品にも影響する
  • 為替、株式、債券はそれぞれが相関関係を持っている
  • 相関関係を考慮した分散投資をする事で資産を互いにリスクヘッジさせる事ができる
  • 投資の一寸先は闇。コロナショックなど大事に至っては誰も見通せる人はいない

最後まで、お読み頂きありがとうございました。

当記事がわずかでも読者方のお役に立てましたら幸いです。

References   [ + ]

1.例えば株式価格が上がると債券価格は下がる事を言います。

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