ゼロから始める個人事業主・フリーランスが使える14の節税対策を税金の仕組みから徹底解説!

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金融リテラシー
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経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)

独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営する取引先が倒産した際に連鎖倒産や経営難を防ぐための制度です。

経営セーフティ共済の特徴

  • 無担保・無保証人で掛金の10倍まで借入れが出来る
  • 取引先が倒産後すぐに借入れできる
  • 掛金は全額経費計上出来る
  • 解約手当金は掛金を40か月以上納めていれば全額戻ってくる

このように事業を行う際のリスクヘッジとして有用な経営セーフティ共済ですが、節税面で見た場合は掛金の全額経費計上という点が注目されます。

掛金は5,000円から20万円まで自由に設定出来て最大1年分の前納も出来ます。

毎月5日までの受理日であれば、その月に前納分を経費計上する事が出来ます

例えば最大の12ヵ月分を前納した場合は、1月で240万円の経費がつくれると言う訳です具体的に12月末に前納した場合の例を見てみましょう。

中小企業基盤整備機構の受理日前納掛金の引き落とし月12月に経費計上出来るか?
12月1日~12月5日12月に240万円の掛金が引き落とされる240万円の前納分全額が12月で経費になる
12月6日~翌年1月5日翌年1月に掛金が引き落とされる12月に経費計上出来ない

さらに前納する事で前納額の「0.9/1000」という割合で前納減額金がもらえます。

また、掛金の減額や掛止めが出来ますので資金繰りに応じた柔軟な対応が可能です。

経営セーフティー共済

小規模企業共済

独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営する小規模企業の経営者や個人事業主を対象とした積立てによる退職金制度です。

小規模企業共済の特徴

  • 掛金は全額所得控除できる
  • 共済金の受け取りは一括と分割から選択できる
  • 掛金の範囲で借入が受けられる

掛金は月額1千円から7万円まで500円単位で自由に設定できます。こちらの加入シミュレーションで自身に最適な掛金額を試算する事が出来ますので、加入検討の際には一度試してみる事をおすすめします。また掛金の全額は支払った年の所得控除として使う事が出来ます。さらに1年以内の前納も可能となっており高い節税効果が見込めます。

また、加入後の減額・増額も柔軟に対応してくれます。もし、災害等により支払が困難な場合は掛け止めにも対応可能となっています。

満期などはなく事業を廃止した場合に掛金の払込年数に応じて掛金の80%~120%が共済金を受け取れたり、加入者が65歳以上で180か月以上(15年)掛金を払い込んだ場合は老齢給付として受け取れます。

また、任意解約も可能ですが、240か月以上(20年)掛金を払い込みしていない場合は、解約手当金は掛金を下回ってしまいますので注意しましょう。

小規模企業共済

国民年金基金

国民年金基金連合会が運用する個人事業主やフリーランスの方を対象とした国民年金の上乗せ制度です。

国民年金基金の特徴

  • 掛金は全額所得控除できる
  • 掛金上限はiDeCoと合わせて月額68,000まで
  • 一度加入すると任意解約はできない

掛金は性別や加入時の年齢、選択したプランで異なります。加入時の平均余命が長い程掛金月額は低くなります。例えば20歳男性の場合最も安いプランだと月額6,370円から加入出来ますが40歳から加入する場合は同じプランでも月額12,035円と倍ほども違います。こちらから年金額シミュレーションが出来ますので自身に最適な組み合わせを検討してみましょう。また掛金はiDeCoと合計して月額68,000円までとなっています。

一度加入すると60歳以上になる事や厚生年金に加入する事となったなどして国民年金基金の加入資格を喪失する以外での任意解約は出来ない点は注意しましょう。

資金繰りの関係で支払が難しい場合は最大2年間の掛け止めが可能です。

国民年金基金

iDeCo(個人型確定拠出年金)

国が推進する自己の責任において金融商品を運用する公的年金1)国民年金・厚生年金の上乗せ制度です。

iDeCoの特徴

  • 掛金が全額所得控除出来ます
  • 金融商品の運用益も非課税
  • 将来、受け取る際も税制優遇されます
  • 運用する金融商品によっては損失が出る事もあります
  • 掛金上限は国民年金基金と合わせて月額68,000円まで

掛金は、5,000円から1,000円単位で自由に設定できますが、掛金上限額は加入する方の就労状況により異なります。例えば、個人事業主やフリーランスの場合は月額68,000円です。また、掛金の全額を所得控除出来ますので節税しながら金融商品を運用する事が出来ます。

運用は金融商品によって行います。取扱いのある金融商品は国の指定を受けた銘柄のみですので、ジャンク的な要素のあるものは除外されていますので安心です。

また、実際に運用するのは、加入者が選択した銀行や証券会社の専門家なので、金融商品の運用実績のない方でも始めやすい

iDeCoで取扱う金融商品には定期預金や保険商品などの元本保証型もありますが、投資信託については、運用次第では損失を被るリスクを負う事は理解しておきましょう。

しかし、iDeCoで投資信託を運用する際は、運用益が非課税であったり、運用益が運用元本に組み込まれますので、長期運用する事で投資額以上の積立額も期待できます。

こちらのかんたん税制優遇シミュレーションで節税額や将来の積立額が資産出来ますので、自身の所得に応じた最適な投資額を検討してみましょう。

iDeCo公式サイト

生命保険料控除

保険会社が提供する生命保険や医療保険などに加入し負担した保険料が所得控除できる制度です。

保険の種類に応じて「生命保険料控除」、「介護医療保険料控除」、「個人年金保険料控除」の3つに分類されます。それぞれ年間支払保険料8万以上で満額の4万円合わせて最大12万円の所得控除を受ける事が出来ます。

さらに生命保険料控除に使える支払保険料は納税者本人が負担したものであれば配偶者など生計を一にする親族の分も含まれます。

国税庁 生命保険料控除

扶養控除

配偶者以外の生計を一にする扶養親族がいる場合に受ける事が出来る所得控除です。

対象になるのは、年齢が16歳以上の6親親等以内の血族および3親等以内の姻族です。

所得控除額は1人あたり38万円。19歳から23歳未満の扶養親族であれば63万円。70歳以上の老人扶養親族であれば同居していると58万円、別居の場合は48万円になります。

ただし、青色事業専従者となるものは、扶養親族に出来ませんので注意しましょう。

国税庁 扶養控除

ふるさと納税

市区町村へ寄付する事で所得税においては所得控除、住民税においては税額控除が受けられる制度です。

控除額は寄付金額から自己負担額2,000円を差し引いた金額です。寄付先の自治体は自由に選ぶ事が出来ます。また寄付金額によって自治体毎の特産品が返礼品として用意されていますので、色々な自治体を見てみるだけでも楽しめます。

控除を受けるためには確定申告が必要ですが、寄付先の自治体が5つ以内であればワンストップ特例制度が使えますので、確定申告不要で控除を受ける事が出来ます。

総務省 ふるさと納税ポータルサイト



個人事業主・フリーランスの最強節税方法

法人成り

ここまで色々な個人事業主やフリーランスの方向けの節税対策について解説してきましたが、最も節税効果の高い最強の節税対策が法人成りです。

法人成りとは、個人事業主やフリーランスの方が自身の事業を法人として登記する事を言います。

法人成りの最強節税ポイント

  • 法人税で課税される
  • 損失の繰越期間が長くなる
  • 法人設立後、最大2年間は消費税の納税義務が免除される
  • 資金調達がしやすくなる

個人事業主やフリーランスに課せられるのは所得税ですが、法人になる事で法人税が課せられるようになります。節税ポイントとしては、税率が法人税の方が低いと言う事です。

法人税率は法人の形態により税率が異なりますが普通法人で資本金1億円以下を例に所得税率と比較して見ましょう。

税率所得が1,000万円の場合の税率所得が1,000万円の場合の税額
所得税0%〜45%33%1,764,000
法人税15%〜23.2%800万円までは15%

800万円を超える部分は23.2%

1,664,000

年間所得が1,000万円とした場合の所得税と法人税を比較すると単純な納税額だけ見ても法人成りする事で10万円の節税になる事がわかります。

ただし、所得税の課税される個人事業主の所得とは、事業収入から事業で必要な経費を支払って残った言うなれば事業主の手取り額に対して課税されています。法人税の場合は、事業収入から役員報酬2)社長自身の任意に決める事が出来る給料を含めた事業に必要な経費を支払って残った利益に対して課税されています。

つまり、法人の場合は、見込まれる事業所得をあらかじめ役員報酬として社長へ支払う事で経費計上する事が出来ますので、あえて赤字を作る事で法人税の課税そのものを抑える事が出来ます。

事業損失いわゆる赤字が出た場合の損失の繰越期間が個人の場合は3年でしたが法人の場合は10年繰越可能になります。

さらに、消費税について最大2年間納税義務が免除されます。具体的には、消費税の課税は基準期間の売上高が1,000万円を超えるか否かにより判定を行いますが、この基準期間というのが事業の2期前の会計期間を指しているのです。

つまり、法人成りの場合は、個人事業から継続して同様の事業を営んでいたとしても法人としての基準期間はありませんので、最大2年間消費税の納税義務が免除されるのです。

しかし、法人の設立時資本金が1,000万円を超えていたり設立後6ヶ月以内に売上と役員報酬を含めた給与の額が1,000万円を超えてしまう2期目から消費税が課税されてしまうので注意しましょう。

また、事業が拡大する中で金融機関からの融資を検討される場面も出てくる事もありますが、その際に必要になるのが担保や連帯保証人です。

殊、連帯保証人について個人の場合は、本人以外の第3者が必要になりますが、法人の場合は、借主が法人名義ですので、連帯保証人に社長個人が入る事が出来るので資金調達がスムーズになります。

このように法人成りする事で、税率や所得の分散などの節税面だけでなく融資が容易になるなど事業拡大に向けた動きが一層取りやすくなります。

国税庁 新規開業又は法人の新規設立のとき

個人事業主・フリーランスの節税まとめ

  • 個人事業主・フリーランスは所得税や住民税以外に事業税や消費税などの納付義務がある
  • 節税対策には、必要経費に算入するものと所得控除を受けるものがある
  • 青色申告や青色専従者控除は実質的に家計のキャッシュを傷めずに節税出来る
  • 経営セーフティ共済や小規模企業共済は掛金を原資に借入が出来るため簿外資産を築ける
  • 法人成りが最強の節税対策!税制面や資金調達で有利になる

ここで紹介した節税対策は筆者の主観によりますので、個別具体的な判断をする際は税理士や最寄りの税務署へ相談するようにしましょう。

最後までお読み頂きありがとうございます。

当記事が読者方のお役に立てたら幸いです。

References   [ + ]

1.国民年金・厚生年金
2.社長自身の任意に決める事が出来る給料

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