コロナショック・世界同時株安で日本株はどうなる?過去10年チャートを比較解説します

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金融リテラシー
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世界同時株安で日本株はどうなるんだろう?

コロナショックと過去の暴落は何が違うのか知りたい!

なんてお考えではないですか?

現在も続く世界同時株安はコロナショックと呼ばれるまでに深刻化しています。

過去にもリーマンショックに代表されるような株価の暴落は度々起こっていますよね

この記事を読んでもらえるとコロナショックと過去の株価暴落との違い日本株を取り巻く状況が理解してもらう事が出来ますよ!

チャートから見るコロナショック

NYダウと日経平均10年比較

NYダウ1)アップルやディズニー、マイクロソフトにナイキなどアメリカを代表する主要30社の平均株価日経平均2)トヨタやソニー、パナソニックなど日本の主要225社の平均株価の推移を過去10年まで遡って見てみましょう。

2011年3月に発生した東日本大震災の影響で日経平均は目に見えて株価を下げていますNYダウは半年ほどの期間を開けて下落に転じています。

多少のタイムラグがあるとはいえ、ほぼここ10年間同様の値動きを見せています。

経済の世界では「アメリカがくしゃみをすると日本は風邪をひく」と言われますが事実それほど密接な経済関係にある事が見て取れます。


過去にもあった株価大暴落

株式大暴落というと2008年に低所得者向け住宅ローン(サブプライムローン)のデフォルト3)借金返済が期限を過ぎてもされないことに起因するリーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発するリーマンショックを想起する方も少なくないと思います。

ここでは過去10年の間に起こった株式大暴落について見ていきましょう

①東日本大震災

2011年3月11日

下落率17%

筆者自身、当時も宮城県に在住しており被災しました。

その時の体験は別の記事でお伝えしたいと思います。

日本が、そして世界中の人が忘れ得ない未曾有の大災害が発生しました。

また、地震に端を発した津波により原子力発電所がコントロール不能に陥りメルトダウンを引き起こし世界に類を見ない放射能による被害をもたらしました。

放射線は未だに根本的な解決には至らず今もなお海水中に漏れ出しています。

参考:NHK

株価についても震災後2年に渡り下げ止まり被害の壮絶さを物語っています。

②複合ショック(チャイナ・資源安・ブレグジット)

2015年7月-2016年6月

下落率28%

2015年の7月頃から中国の経済成長が失速している事が顕在化する事になりました。

当時の中国では投機目的で爆買いした銅などの資源を使った大規模なインフラ整備がなされていました不必要な建設ラッシュで出来た歪みは見せかけの経済バブルを弾けさせる事になります。

さらに原油などの資源についても中国の経済失速により消費需要が縮小する中で供給過多に陥り世界的な資源安となりました。

原油については最大60%まで値を下げています。

身震いだけで世界に激震を与える様は、まさに巨人です。

中国経済の規模感を象徴する出来事でした。

中国の経済減速による資源安が連鎖的に発生し株価の下落と反発が繰り返す不安定な情勢になっていきます。

2016年6月23日

そこへ止めを刺したのがブレグジットです。

この日イギリスのEU離脱が賛成多数で可決されました。

2020年1月31日をもって完全に離脱された事で記憶に新しいですが、選挙自体は3年半以上も前の出来事だったんですね。

グローバル化が進む中で経済格差や失業率などが深刻化していました。

移民に仕事が奪われる」など将来への見えない不安や不満が欧州全土を覆う中で極右政党が台頭ナショナリズムによる非寛容的なムードを盛り上げていました。

イギリスも例外ではなく、ブレグジットを決する国民投票で日々の生活への不満も込めて感情的に賛成票を投じた人も多いという報道もされていました。

とにかくブレグジットは可決されEUより離脱する道をイギリスは選びました。

関税など経済合理性を考えた場合にEUを離脱するなど議論にもならないと思われそうですが、多数決は暴力的に合理性よりも一時の感情が優先されるという教訓を残してくれています。

③世界景気悪化ショック(米中貿易摩擦)

2018年10月-12月

下落率21%

発端は2018年1月まで遡ります。

当時、中国が2017年の対米輸出が30兆円に達し過去最高であった事を発表しました。

これを受けたトランプ大統領はアメリカ経済が中国に依存してしまうのではないかという国民感情に応えるためにセーフガードを発動。洗濯機に20%など特定品目について異常なまでの高関税をかける対応をした事で、米中貿易摩擦と言われる互いに高関税を掛け合うという、とてつもなく国民生活に不利益な事態に陥る事になります。

アメリカでは、食料や衣料品など約6,000品目について高関税が掛けられました。

中国の通信大手ファーウェイは5G 技術で多くの特許を持っていましたがアメリカ主導で世界市場から締め出されました。

こういった貿易摩擦が泥沼化して行く中で10月から年末にかけて株価の暴落を招く事になりました。

 

ここまで過去10年の間に起こった株価大暴落について見てきました。

ここからは現在進行中のコロナショックと歴史的な株価大暴落について見て行きます。

出所:楽天証券


④コロナショック

2020年1月14日

下落率29%

1月13日にタイで新型コロナウイルス感染が報告されました。

初の中国国外での感染例となり新型コロナウイルスが世界的な感染を見せ始めた事を受け株価についても下降局面へと移って行きます。

3月9日には、その時点でアメリカをはじめとした100の国・地域での感染が広まるまでになっており、情勢不安から株が投げ売られる事態となり、アメリカの株式市場では初となるサーキットブレーカー4)取引自動停止機能が発動する事態になりました。

サーキットブレーカーは、後述するブラックマンデーがきっかけとなり投資家保護の観点からフラッシュクラッシュ5)瞬間的に株価等が下落し相場が吹き飛ぶ事が起きた際に自動で取引を停止する機能です。

アメリカ株式市場での発動条件は、S&P 5006)アップルなどアメリカの主要企業500社の平均株価が7%以上下落する事です。

3月11日WHOによる新型コロナウイルスのパンデミック宣言を受けて翌12日には、アメリカで2度目にして2回目のサーキットブレーカーが発動されました。

さらに、15日にはFRB(連邦準備銀行)7)アメリカの中央銀行。日本の日銀に相当緊急利下げを発表ほぼゼロ金利となる金融緩和を実施しました。

しかし、16日にはFRBの対応に新型コロナ対策としての目新しさは無く投資家達は冷ややかな反応を見せ株式の売りが加速し1週間に3度目となるサーキットブレーカーが発動されました。

このように1週間という極めて短期間にアメリカ株式市場で初めての事態にして今後も異例となるであろう3度ものサーキットブレーカーの発動を経験しました。

このような事態に至る背景としては、近年の投資環境において機関投資家8)法人など組織で株式投資・資産運用するものを中心にのAIへの依存度が高まっています。

トムソン・ロイター9)ロイター通信の親会社の調査によると実に40%もの機関投資家が10年以内にAI関連予算が増えると見込んでいる事が分かりました。

出所:MONEY zine

ブラックマンデー

1987年10月19日

下落率18%

出所:米国経済統計

当時アメリカでは、双子の赤字という財政・貿易どちらも赤字という状況にありました。82年には、アメリカ市場最悪の失業率9.7%にまで落ち込んでいて失業者数にしてじつに200万人以上の経済的にどん底の状態にありました。

その状況を打破しようとレーガン大統領による金利引き上げ10)レーガノミクスプラザ合意により法定通貨11)アメリカドルや日本円など国が価値を担保する通貨のグローバルな交換を可能にするなど様々な政策が行われましたが、ことごとく失策に終わりました。

そのような時代を背景としてブラックマンデーは引き起こされました。

その引き金になったと言われているのが、機関投資家による自動売買システムの導入です。

本来的には投資家保護や機会損失を防ぐ目的で導入されるものですが、その性質上、株価下落が一定割合落ち込むと損切する単調なプログラムだったと思われ、損切が損切を連鎖的に拡大させて行きブラックマンデーでは一日にして10%以上もの株価の暴落を招いたのです。

蛇足ですが、近年ではAIによるアルゴリズム取引HFT12)High Frequency Trading=超高速自動取引を組み合わせてニュースなどでネガティブな発言があったら売りポジティブな発言があると買いなどを1000分の1秒でシステムがオートマチックに行うのが主流となっています。

もしFXや先物取引市場に参戦しようと思う方は、このようなシステムトレーダーと同じ土俵に立ち打ち勝たなければ行けない事を念頭に置かなくてはなりません。

リーマンショック

2008年9月12日

下落率41%

当時アメリカでは、住宅バブルとなっていてサブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)もバブルに拍車をかけていました。

驚くべきはサブプライムローン証券化され住宅価格の上昇に任せ格付け会社が高い評価を与えた事で様々な金融商品に組み込まれて世界中の投資家へ販売されていた事です。

2001年頃から始まったアメリカの住宅バブルでしたが2007年夏頃には陰りを見せ始め、元々低所得者向けのローンであったために返済が滞るようになります。

次第にサブプライムローンの組み込まれた金融商品も証券としての信用を失って行く事になります。

ついには、不良債権化が顕著となり投げ売りされる様になり当時、総資産6,900憶円従業員数2.8万人を誇ったアメリカ有数のメガバンクだったリーマンブラザーズが経営破綻する事態にまで陥ったのです。

リーマンブラザーズの破綻による影響は世界中にばら撒かれていたサブプライムローン関連の金融商品を介して世界に伝播していきました。

今般のコロナショックにおいてはリーマンショックに相当するほどの株価の暴落を見せています。

日経平均の25日移動平均線からの乖離率を見た場合、リーマンショックで27%コロナショックで21%と近似しています。

参考:SBI証券

コロナショック底値はついた?

新型コロナウイルスにおいては、ワクチン接種体制の整備が待たれる状態日本では本年冬での実施が予定されています。

実施予定の半年以上もの間に航空業界など厳しい局面に立たされる企業が経営破綻ないし国有化などの事態に陥る事も予想されます。

月次チャートを見てみると近日では上昇局面に見えますが、依然として新型コロナの感染がコントロールされているとは言えず執筆当時4月8日時点の世界の新型コロナウイルス感染者140万人以上死者は8万人を超えています。

日本においても全国の新たな感染者が1日にして400人以上確認されています。

日本においては4月7日に7都府県にて非常事態宣言が発令されましたが、あまりに遅きに失したと言わざるを得ません。

株価は1経済指標に過ぎませんが今後も停滞するものと見られ、ワクチン接種体制が完備されるまでは、緩やかに上昇する事はあれど、休業など経済停滞が長引けば、投資家においてもいつまでも停滞する株式に投資していてもなんら旨味がありませんから、資金の引き上げ(株式の売り)による株価暴落が起こり得る局面と考えられます。



References   [ + ]

1.アップルやディズニー、マイクロソフトにナイキなどアメリカを代表する主要30社の平均株価
2.トヨタやソニー、パナソニックなど日本の主要225社の平均株価
3.借金返済が期限を過ぎてもされないこと
4.取引自動停止機能
5.瞬間的に株価等が下落し相場が吹き飛ぶ事
6.アップルなどアメリカの主要企業500社の平均株価
7.アメリカの中央銀行。日本の日銀に相当
8.法人など組織で株式投資・資産運用するもの
9.ロイター通信の親会社
10.レーガノミクス
11.アメリカドルや日本円など国が価値を担保する通貨
12.High Frequency Trading=超高速自動取引

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